第13回 ヨーロッパと日本では、食にも価値観の差がでます
- あるきっかけで料理を始め、作ることに興味をもちました
- ヨーロッパでは生ものを使った寿司ブームが起こっています
- 美味しいことよりは、匂いや量、価格が重要です
2009年から「食」に関するエッセイを書くことになり、原稿のネタとして料理をしないことには原稿が書けない状況になったのです。日本からも理調道具や各種調味料などを持ち込んで次々とアパートのキッチンに取り添えました。
生卵は依然として食べることはありませんが、寿司をきっかけに生魚である刺身や日本料理にも、多くのヨーロッパ人も気軽に食べるようになったのです。食わず嫌いでしょう。見たり聞いたりしますが、多くの人は試すことが少ないものです。
ドイツ人の食事の重点思考は、まず匂いです。特に焼いた肉の匂いは最高のようです。味付けは塩かコショウのみで、焼き肉のタレは存在しません。次が大量に食べられることです。工場の食堂に行くと盛り付けはてんこ盛りになり、いつも子どもサイズでとお願いするほど大盛りです。そして安価なことです。意外にも美味しいとか美しいというキーワードはベスト3には入りません。
図1. 著者のアパートの調味料(約50種類)やキッチン道具

図2. チェコの寿司バーですが、板前はハンガリー人でした
